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medical praxis - web版 医学ノート - 国家試験対策

学問の上で大いに忌むべきは、したり止めたりである。したり止めたりであれば、ついに成就することはない。

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肝胆膵 4 肝臓の機能

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→ 肝胆膵系 目次

Chapter 4 肝臓の機能

体内中間代謝の中心

代謝の中枢器官である。

  • 糖新生とグリコーゲン貯蔵
  • 脂質代謝
    中性脂肪、コレステロール、リン脂質の合成。さらにアポタンパク、リポタンパクを合成し、脂質の搬送を行う。
  • 血漿タンパクの生成
    • アルブミン合成
    • αグロブリンの合成
      • セルロプラスミン
        銅の結合タンパク。
    • βグロブリンの合成
    • γグロブリン合成
      慢性的な肝機能障害の指標となる。
    • トランスフェリンの合成
      鉄と結合してこれを組織へと運搬する。
    • コリンエステラーゼ合成
    • 凝固因子の生成
      ただし VIII 因子に関しては血管内皮細胞で合成されるとする少数説もある。
    • クレアチニンの合成
  • ビリルビン代謝
  • ホルモン代謝

胆汁の生成

胆汁酸は肝細胞内でコレステロールより生成される。胆道系を経て腸管内へ排泄された後、大部分は回腸で再吸収され、再び肝臓へ戻る腸肝循環を 繰り返し、脂肪および脂溶性ビタミンの吸収を担う。

酵素による解毒作用

  • グルクロン酸抱合 glucuronidation
    glucuronide と共役し、水溶性を付加されて速やかに尿中に排出される。
  • アルコール代謝
  • アンモニア処理
    • 尿素サイクル urea cycle NH3 + CO2 → Urea の回路であり、ほとんどすべて肝臓に存在する。
  • 脂質の還元分解

ビタミン代謝

  • ビタミン D の水酸化
  • ビタミン K を用いてプロトロンビンを合成する

異物に対する生体防御

  • 類洞網内系による異物処理
  • 門脈域における IgA 産生

4.1 ビリルビン代謝

典拠:Diagnosis And Treatment In Gastroenterology [10, p.464]
ヘムの分解によって生じたビリルビンはアルブミンと結合して血中を移動し、 肝臓で次のような処理を受ける。

  1. 抱合型ビリルビンへの変換
    非極性のビリルビンにグルクロン酸を付加すると極性を獲得して水溶性と なる。
  2. 胆汁への分泌
  3. 腸内細菌による還元
    腸内細菌によって抱合型ビリルビンはそのグルクロン酸を除去されて、ウ ロビリノーゲン urobilinogen となる。大部分は便中に排泄されるが少量は 腸管から血中に移行して尿中に排泄される。
  4. ウロビリンへの酸化
    ウロビリノーゲンは酸化されてウロビリン urobilin となる。

4.2 胆汁

成分

  • 胆汁酸
  • 胆汁色素

4.2.1 胆汁酸 bile acid

典拠:Clinical Diagnosis Management Laboratory Methods. 20ed [23, p.267] ,
典拠:ハーパー・生化学 [28, p.278] ,
典拠:標準病理学 [52, p.277] ,
典拠:ストライヤー生化学 [32, p.696]

概念

胆汁酸は肝細胞内でコレステロールより生成され、胆道系を経て腸管内へ排泄された後、大部分は回腸末端で再吸収されて再び肝臓へ戻るという腸肝循環 enterohepatic circulation を繰り返す。その機能は、脂肪および脂溶性ビタミンの吸収である。 胆汁酸は胆汁の主成分である。コレステロールを材料として肝臓で合成され、胆嚢に貯蔵濃縮された後に、十二指腸に放出される。その機能は、食物由来の脂質を乳化やミセル化によって可溶化することにある。 すなわち胆汁酸はコレステロール由来の極性誘導体であり、極性領域と非極性領域をあわせ持つ強力な界面活性剤である。このため脂質の表面積が増大し、リパーゼによる脂質の加水分解が速やかに進行する。

分類

  • 1次胆汁酸 primary bile acid
    肝臓で作られたままの胆汁酸。
    • コール酸 cholic acid
    • ケノデオキシコール酸 chenodeoxycholic acid
  • 抱合胆汁酸 conjugated bile acid
    胆汁酸の 24 位のカルボキシル基にグリシンまたはタウリンが酸アミド結合した 1 次胆汁酸。極性部分 (グリシン, タウリン, 水酸基) と非極性部分 (ステロイド核) を有するので強い界面活性作用がある。そこで 腸内で脂質を乳化し、リパーゼの作用を助ける。
    • taurocholic acid
    • glycocholic acid
  • 2次胆汁酸 secondary bile acid
    1次胆汁酸は小腸バクテリアによって脱抱合化と脱水酸化を受けて2次胆汁酸となる。
    • deoxycholic acid
    • lithocholic acid

4.2.2 胆汁色素, 抱合型ビリルビン bile pigment

典拠:ハーパー・生化学 [28, p.351]

概念

グルクロン酸抱合をされた抱合型ビリルビンのこと。

肝臓でのビリルビン代謝

ヘムの分解によって生じたビリルビンはアルブミンと結合して血中を移動 し、肝臓で次のような処理を受ける。

  1. 抱合型ビリルビン (直接ビリルビン) への変換
    非極性のビリルビンにグルクロン酸を付加し、極性を付与する。
  2. 胆汁への分泌
  3. 腸内細菌による還元
    腸内細菌によって抱合型ビリルビンはそのグルクロン酸を除去されて, ウロビリノーゲン urobilinogen となる。
  4. ウロビリンへの酸化
    ウロビリノーゲンは酸化されてウロビリン urobilin となる。

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