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血液学 36 線溶系 fibrinolysis とその異常

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→ 血液学 目次

Chapter 36 線溶系 fibrinolysis とその異常

典拠:Beck:Hematology [1, p.526] ,
典拠:分子病理学 [58, p.78] ,
典拠: 標準生理学 4版 [75, p.454] ,
典拠:標準分子医化学 [67, p.872] ,
典拠:Ganong17 [18, p.495]

線溶系の生理

  • 活性系

Figure 36.1:線溶系

f:id:shantipapa:20160421073603j:plain

1 組織プラスミノーゲンアクチベーター tPA がプラスミノーゲンに作用する
プラスミノーゲンアクチベーターには

  • tPA
  • ウロキナーゼ
    尿中の血栓を溶解する作用を持つ。
  • ストレプトキナーゼ がある。

2 プラスミノーゲンはセリンプロテアーゼであり、活性化されると切断されてプラスミン plasmin を生じる

3 プラスミンは安定化フィブリン重合体を切断してフィブリン分解産物 FDP にする

  • 阻害系
    • plasminogen inhibitor 1 ,PAI-1
      血管内皮や肝臓で後活性型として放出される。活性型のPA が PAI- 1 のペプチド結合を切断すると、切断された PAI-1 と PA との間で共有結合を形成し、PA が不活性化される。
      • α 2-plasmin inhibitor
      • α 2-マクログロブリン α 2-macroglobulin

検査所見

  • フィブリン分解物
  • plasmin inhibitor
  • プラスミン-α 2-PI 複合体
  • D ダイマー D-dimer
    XIII 因子が作用したあとの不溶性フィブリンにプラスミンが作用して生じるフィブリンの断片であり、二次線維素溶解の指標となる。
  • アンチトロンビン III antithrombin III, ATIII

線溶系の異常

  • tPA の異常が考えられるが、この酵素は生存に不可欠なため、完全欠損症は見いだされていない
  • プラスミノーゲンの異常
  • PAI-1 欠損症 先天的に PAI-1 の産生が低下しているために過剰なプラスミノーゲン 活性化を抑止できず、早期に血栓が溶解されて出血傾向を呈する。

36.1 PAI-1 欠損症

典拠: 図説分子病態学 [40, p.287]

概念

先天的に PAI-1 の産生が低下しているために過剰なプラスミノーゲン活性化を抑止できず、早期に血栓が溶解されて出血傾向を呈する。


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