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medical praxis - web版 医学ノート - 国家試験対策

学問の上で大いに忌むべきは、したり止めたりである。したり止めたりであれば、ついに成就することはない。

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血液学 5 白血球 leukocytes, white blood cells, WBC

血液学 血液学-2.血球
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→ 血液学 目次

Chapter 5 白血球 leukocytoes,white blood cells,WBC

典拠: 標準組織学総論 [66, p.186]

顆粒球 granulocyte

  • 好中球
    核が不規則に分かれて複数の分葉核をなす。
  • 好酸球 eosinophil
    細胞質内に充満した顆粒と2つに分葉した核が特徴。
  • 好塩基球 basophil
    濃染された粒の大きな顆粒が細胞質内に充満する。

無顆粒球

  • リンパ球
    輪郭の明瞭な球状の核を持ち、細胞質が少ない。
  • 単球
    馬蹄形の核。

5.1 顆粒球 granulocyte

典拠:Beck:Hematology [1, p.340]

種類

  • 好中球 neutrophil
    核が不規則に分かれて複数の分葉核をなす。好中球アルカリホスファ ターゼが陽性である。急性炎症の際に炎症部位に遊走し、貪食を行う。
  • 好酸球
    細胞質内に充満した顆粒と2つに分葉した核が特徴。アレルギー反応や寄生虫感染の際に増加し、急性炎症では減少する。またステロイド剤の投与でも減少する。
  • 好塩基球 basophil
    濃染された粒の大きな顆粒が細胞質内に充満する。食作用はないが、 膜上に IgE を付着させ、これに抗原が結合すると顆粒内のヒスタミンを放出する。

顆粒球の一般的な構造

  • 顆粒
    リソソームが染色されたもの。
    • 一次顆粒 (アズール顆粒 azurophilic granule)
      ペルオキシダーゼを含む。これを利用して急性白血病の分類に用いられる。
    • 二次顆粒
      アルカリホスファターゼを含む

5.1.1 好塩基球 basophil

典拠:三輪 - 血液病学 2版 [50, p.213] ,
典拠:血液細胞アトラス 4 版 [65, p.153,p.29]

概念

濃染された粒の大きな顆粒が細胞質内に充満する。顆粒内にヒスタミンやセロトニンを有する。食作用はないが、膜上に IgE を付着させ、これに抗 原が結合すると顆粒内のヒスタミンを放出する。

機能

ヒスタミンを放出し、アレルギー反応の中心的な役割を果たす。臨床的には即時型アレルギー反応に関与する。

5.1.2 好酸球 eosinophil

典拠:Beck:Hematology [1, p.354] ,
典拠:三輪 - 血液病学 2版 [50, p.206] ,
典拠:最新 内科学大全:アトピー・アレルギー性疾患 [32, p.50] ,
典拠:Williams Hematology.5ed [6,p.846]

概念

顆粒球のひとつであり、細胞質内に充満した顆粒と 2 つに分葉した核が特徴である。 アレルギー反応や寄生虫感染の際に増加し、急性炎症では減少する。またステロイド剤の投与でも減少する。

構造

  • 顆粒
    • 塩基性タンパク
      顆粒内タンパクの半分以上を占め、寄生虫や正常細胞を傷害する。
  • 受容体
    以下の受容体を有しており、抗体が付着した寄生虫と反応することが できる。
    • IgE 受容体
    • IgG 受容体
    • C3b 受容体

作用

  • アレルギー反応
    好酸球から分泌される特殊なタンパクが寄生虫を傷害するほか、肥満細胞からのヒスタミン遊離やロイコトリエンによる気道収縮などによるアレルギー反応の制御を行なう。

5.2 リンパ球 lymphocyte

分類

  • T細胞
  • B細胞
    抗体を産生して液性免疫の主体となる。
    • 形質細胞 plasma cell Bリンパ球がさらに分化したもので、免疫グロブリンを産生する。
  • NK細胞
  • NK-T細胞

5.2.1 形質細胞 plasma cell

概念

Bリンパ球がさらに分化したもので、免疫グロブリンを産生する。
標本では Bリンパ球と異なって広い細胞質の中に核が偏在し、核周囲には核周明庭 perinuclear halo と呼ばれる明るい領域がある。核クロマチンは濃染しているが、まるで油絵の具で塗り潰して、それが乾いてひびが入ったような感じに見える。

5.3 単球系

5.3.1 マクロファージ macrophages

典拠: 医系免疫学 [76, p.213] ,
典拠: 血液細胞アトラス 4 版 [65, p.265]

概念

骨髄の単球幹細胞由来の食細胞である。非特異的な免疫を担うほか、リンパ球への抗原提示によって特異的な免疫応答にも関与する。

種類

存在部位によって名称が異なる。 * 肝臓では Kupffer 細胞 * 肺では肺胞マクロファージ * 皮膚ではランゲルハンス細胞 Langerhans * 破骨細胞 * 小膠細胞

構造

  • MHC クラス 2
  • 受容体
    • LPS 受容体
      細菌のリポ多糖に結合する。
    • グリカン受容体
    • マンノース受容体
    • スカベンジャー受容体 変性 LDL と結合する。

機能

  • スカベンジャー機能 scavenger
    異物や老廃化した細胞を貪食する。
  • 殺菌作用
    殺菌作用に抵抗性を持つ細菌や真菌などは寿命の短い好中球では殺菌されないため、活性化されたマクロファージがこれらを処理する。 細菌を殺菌するにはマクロファージが活性化される必要がある。活性化には抗原と反応した Th1細胞が産生するマクロファージ活性化因子 MAF、IFN-γが重要である。
  • 抗原提示
    • 抗原処理機能
      抗原物質を消化してリンパ球が反応しやすい大きさにする。
    • 抗原提示機能
      抗原をクラス II MHC 上に乗せて T 細胞に抗原提示をなす
  • インターロイキン IL-1 の産生
    リンパ球の機能を調節、線維芽細胞を増殖させる。
  • TNF-α分泌
    活性化マクロファージから放出される細胞障害性サイトカインである。血液凝固系を活性化して血栓形成を促進し、感染を局所にとどめる生理的効果があるが、DIC を誘発する誘因ともなる。
  • PGE2 を産生して、免疫抑制を行う
  • 肉芽腫形成
    マクロファージは細菌の貪食にあたると同時に、TNF-αにより凝固系を活性化して繊維素を析出させ、IL-1 を産生して線維芽細胞を増殖させ、自らは類上皮細胞となり、結節を形成して細菌を局所に封じ込める。

病理所見

細胞質は不整で、手足を伸ばしたように見えるのがマクロファージの特徴である。


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